2020年6月19日(金) ~ 7月23日(木)
営業時間:11:00-20:00
(*最終日は18時close、他、館の営業時間に準ずる)
入場無料
会場:阪急MEN’s TOKYO タグボート
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急MEN’s TOKYO 7F
銀座、阪急MEN’s TOKYO 7F、タグボートのギャラリースペースにて、現代アーティスト・あたりによる個展「But only in a limited space」を開催いたします。
あたりは複数人のメンバーで構成されたアート・コレクティブ。
筑波大学の大学院を修了した三隅幸ほか同じ筑波大学出身者で構成されるアーティスト・ユニット。Independent Tokyo 2018 にてタグボート特別賞を受賞した注目作家です。三隅幸を中心として主にサイエンスからの芸術へのアプローチを作品とし、科学的な現象を取り入れ、ユニークで洗練されたヴィジュアルを生み出しています。
彼らが作るものは、通常なら水に浮かぶことのない壁掛け時計を浮かせて、さらにそれがそのまま時を刻むという芸当を我々に見せつけてくれます。
この種明かしは、浮力を計算し、水中で0gになるように設計された時計を、屈折率が水とほぼ同じゼリーで満たされた水槽に入れることで、時計を実際に浮遊させています。
このようなアートは、観るものを楽しませるだけでなく、そのからくりを知ることでより作家の意図が理解できるようになっています。
デジタルテクノロジーを使ったアートは数あれど、科学のテクノロジーを活かして視覚的トリックを生むコンテンポラリーアートはまだ世界では少ないと言えるでしょう。
日本初のコンテンポラリーアートのトレンドとして美術史に新しい文脈が追加される可能性があるアーティストだけに、今回の展示も期待が高まります。タグボートでは2回目となる本展覧会で、あたり渾身の最新作をどうぞご高覧ください。
CONCEPT
物事は、輪郭を引くことで見えやすくなる。
水を扱うには、そこに留まらせておくための容器が必要だ。
芸術を芸術として扱うためには、額縁や展示台、ギャラリーといった舞台装置が必要だ。
そうして対象を周囲から断絶させることで、はじめて見えてくるものがある。
ドイツ人は「懐かしい」という感覚を知らないという。
「懐かしい」という言葉がドイツ語に存在しないためである。
だがその感覚は彼らにとって無いものではない。ただ呼び方を知らないだけである。
呼び方を知ったとき、彼らは「懐かしい」という感覚を見つけることができる。
新しいものを発見したわけではない。
それは昔からそこにあったが、呼び名という容れ物を得たことで、見えるようになっただけだ。
展示する作品は、重力や浮力といった自然現象や、社会の中で現れる現象から着想を得て制作した。
ここでいう制作とは、そこに存在する混沌に輪郭を引き、呼び名を付けるように存在を定義する行為に近いと捉えている。
表現の本質的な価値とは、そのままでは境界のない世界に対していかに輪郭を引くのかという点にあると考えて、この展示タイトルとした。
interview movie
「聴いたはずの音_001」15 x 25.5cm
「聴いたはずの音_002」15 x 25.5cm ¥142,340 (tax in)
「聴いたはずの音_003」15 x 25.5cm
「境界の内の外の内_s001」30 x 40.5 x 30cm
「聴いたはずの音_004」30 x 30.5 x 30cm
「何処にもない光_t007」41 x 41cm
「何処にもない光_t008」41 x 41cm
「何処にもない光_t009」41 x 41cm
「ふたりぼっち_001」25.5 x 25.5 x 10cm
「0.1%の違い_001~008」10 x 13 x 8cm
□主な展覧会
個展
2015. モノクロ+ / 筑波大学附属図書館
2017. Against the rules / gallery T+
2019. 虚を見るために / ギャラリータグボート
グループ展
2016. 第3回 Shibuya Art Awards / Bunkamura Wall Gallery
2017. 池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2017 / 東京芸術劇場
2017. 時を感じるアート展 / 伊勢丹新宿本館
2017. 第4回 Shibuya Art Awards / Bunkamura Wall Gallery
2018. SICF19 / スパイラル
2018. つくばメディアアートフェスティバル 2018 / つくば美術館
2018. Independent TOKYO 2018 / ヒューリックホール
2018. ワンピース倶楽部展「はじめてかもしれない」 / 3331 メインギャラリー (コレクターにより)
2018. Independent Tokyo Selected Exhibition / 上海, Shun Art Gallery
2019. Emerging Tokyo / ニューヨーク, White box
2020. いろいろ展 / あーとらんど ギャラリー
□主な受賞歴
2016. 第16回 学生立体アートコンペティションAAC / 入選 (2作品)
2016. 第3回 Shibuya Art Awards / ノミネート
2017. 池袋アートギャザリング IAG AWARDS 2017 / 入選
2017. 第4回 Shibuya Art Awards / ノミネート
2018. 第18回 学生立体アートコンペティションAAC / 入選
2018. Independent TOKYO 2018 / 4部門同時受賞
2019. 三菱商事アート・ゲート・プログラム / 奨学生
2020. 筑波大学大学院芸術専攻優秀作品賞
アートフェア
2019. -凛- 日本橋三越美術市2019 / 日本橋三越
2019. ART OSAKA 2019 / ホテルグランヴィア大阪
2019. アートフェア アジア福岡 / ホテルオークラ福岡