2019年12月20日(金) ~ 2020年1月23日(木)
営業時間:11:00 – 20:00
*最終日は18時までとなります
*他、館の営業時間に準じます
*12/31(火):17時close、1/1(水):休廊、1/2(木):10:00-21:00
入場無料
会場 :阪急MEN’s TOKYO ギャラリータグボート
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急MEN’s TOKYO 7F
オープニングレセプション:12月20日(金)18:00-20:00
■ライブパフォーマンス■
12月28日(土)14:00-17:00
※その他の日時に関しましては、随時お知らせいたします。
銀座、阪急MEN’s TOKYO 7F、タグボートのギャラリースペースにて、現代アーティスト・徳永博子による個展「Pick up points, carefully」を開催します。
徳永博子は1983年に長崎県、鍛冶職人の家系に生まれ、ものづくりの世界に慣れ親しむ幼少期を過ごしました。その後、東京造形大学美術学部絵画科に入学し、油絵を学びます。「絵を描く」ことよりも「ものをつくる」ことの方が自分には合っている、と感じた徳永は、自身の表現の可能性を探し、アクリル板を細やかに削り出す現在の手法に至りました。
透明なアクリルの板にふわりと浮かび上がる精緻な模様。細やかな点と線の集まりは、氷の結晶のようにも感じられます。ストロークの「集積」と、その重なりから「知覚」されるものを制作のコンセプトとしている徳永は、最新作ではその集められた点をひとつひとつ拾い出すことで、私たちに新たな世界を見せてくれます。
タグボートでは2度目の個展となる本展では、星座をモチーフとした新作に加え、ファン待望のドローイングを含めた30点あまりを展示・販売いたします。さらに12月28日には、ライブパフォーマンスも開催。点と線が紡ぎだす徳永博子の幻想的な世界を、ご高覧ください。
「In the forest」 96×96cm ¥ 1,012,000(tax in)
「Flock of “Aries”」 53×53cm ¥330,000(tax in)
「Link the peaks -Walnut-」 37.5×37.5cm ¥167,475(tax in)
「Star trail m-1」 31×31cm ¥167,475(tax in)
「Collected image -White carpet-」 37×32.5cm ¥145,475(tax in)
徳永博子
1983 長崎県生まれ
2003 福岡デザイン専門学校視覚情報デザイン科卒業
2009 東京造形大学美術学部絵画科中退
現在、 東京都在住。2020年はドイツ個展、フランスと中国3都市での展覧会に参加予定。
CONCEPT
私が制作する上で軸としてある二つの言葉がある。 それは「集積」と「知覚」だ。 私たちは沢山の情報を元に、ものをものとして捉えている。ものは言わば、情報の集積である。視点が多角的であればあるほど形がはっきりとし、偏りがあれば歪になる。歪さは混乱を招き、何が真実で何が嘘かなどという論争を招く。私たちが導き出すべき答えは二極ではないと思うのだけれど…、とニュースを見ながら考えてしまう。
近頃「集積」に少し疲れてしまった私は、その中の「点」にフォーカスするようになった。 集積の中から点を一つ一つ拾い上げる作業は、澄み切った空気が充満した山の夜に、無数の星を丁寧に拾い上げる事に似ていた。あれはオリオン座、あれはカシオペヤ座、北極星。晴れた夜であれば常にそこに在る(季節にもよるが)という存在に安心感が持てた。星座は約5000年前に文明を開花させていたシュメール人が起源とされている(諸説あり)。彼らは毎夜同じ場所に登る星を見つけ、方角の手がかりにした。やがて、星と星を線で結び星座を作ったが、それは単なる遊びだったのか、それともより目印として強調したかったのか定かではない。更に星座には物語がつけられたり、占星術の様に人の生活に大きな影響をもたらすようにもなった。 星のように、ただそこに「在る」ものが私たちによって意味を創造、紐付けられ、たくさんの要素を持つようになる。
以上のことから、今回は「点」と点をつなぐ「線」をテーマに選んだ。 星座はもちろん、花粉と枝、星の帯、山頂同士を線で結んでみた。星座を分解したり、少し面白半分で無茶な事もした。ほとんど遊んでいることに近かったように思う。 そうしていてふと、シュメール人が空に描いた星座は、きっとこんな風に「あれとあれを結ぶと犬に見えるね」とか「いや、蟹だよ」だとか夕飯の後に親子で遊んでいたのではないだろうか。 文明の始まりは、「遊び」である。 アトリエから帰る夜空を見上げながら、文明の始まりを探している。
徳永博子 個展に寄せて
個展の準備は半年前から始めました。
制作期間が長かったこともあり、内容に関してかなり悩みました。常に何かにチャレンジし、成長したいと考えているので次回は何をテーマにすえるか。今までの作品を一つ一つ見直していきました。その中で今までの「多の集合体」から、「1つの個」「個のとしての存在」について興味が湧いて来ました。ただ存在しているだけのモノに、人間は意味を作り上げ、いわばフィクションから出来上がる文明、文化。私たちの周りには様々な問題(環境や多国間など全て)がありますが、いまいちリアリティを感じないのは全てがそもそも人間が作り上げたフィクションなのではないのか。そう考えると合点がいく感覚がとてもリアルで、今回のテーマにふさわしいと思い、「点を拾い、つないでいく」ことにフォーカスした作品作りをしていきました。
□ライブインスタレーションに寄せて□
「美術」を学び始めた時、私を指導してくれた先生方の大半が、アンフォルメやアルテポーベラ、もの派といった美術史の流れに強く影響を受けており、絵の具と同等に様々なマテリアルを使うミクストメディアという手法で、制作活動を行う作家だった。先生方は辺りの泥や石だとか、木片だとか自転車の車輪などが絵の具と一緒にキャンバスに張り付けていたり、拾ってきた鉄の棒や岩を組み合わせたり、若い私は、思っていたより「美術」はずっと自由なのだと感じた。
今回のライブインスタレーションは、その原点にフォーカスし、マテリアルを中心とした「空間ペインティング」である。私はギャラリーにあるガラス面の銀色の縁を額、空間を支持体として即興で構成していく。ペインターが赤や青の絵の具をキャンバスに置くように、私は様々なマテリアルを置き、構成していく。それは、一連の私の作品が絵画の文脈から来ていることを示す事(自分自身へも)ができるのではないかと、今回試みることにした。こういった人前でのパフォーマンス要素のある制作は初めてのことであり、完全に手探りだが、「手探り」こそが今回私が目指すことなのではないかと思っている。
□ 個展
2002 -pre TOKAY GECKO AWARD-
「innocent」 GALERIE RECOLTE(福岡)
2007 「リトルカオス」 cafe NEUTRAL+(長崎)
2015 「永遠の中に一瞬があるのか、一瞬の中に永遠があるのか」PÚBLICO(長崎)
2018 ”Diffused reflection” MDP Gallery(東京)
□ グループ展
2004 cafe week 2004 「espace exhibition」 cafe espace(長崎)
2005 「DISCOVERY 2005」 KEY gallery(東京)
2007 「鬨の声-ときのこえ-」 喫茶 あちゃ(東京)
「絵画科大博覧会」東京造形大学内(東京)
2008 「LIFE WORK」東京造形大学内(東京)
「Futari.」吉野純粋蜂蜜店のギャラリー(東京)
2014 パレットクラブ卒業制作展(東京)
「journey」ペーターズギャラリー(東京)
「GOMOKU」cafe&gallery Patina(東京)
2016 11th TAGBOATAWARD(東京)
TAGBORT ART FES 2016 Independent(東京)
shonandai project “WILL” Shonandai Gallery(東京)
2017 12th TAGBOAT AWARD(東京)
12th TAGBOAT AWARD EXHIBITION in TAIPEI 谷居 Gu Ju(台湾)
企業コラボ東京プロジェクト2017(東京)
2018 TAGBOAT AWARD 台湾凱旋展(東京)
ブレイク前夜展 Bunkamura gallery(東京)
SICF19(東京)
“Composition” Shonandai Gallery(東京)
“TOKYO ILLUSION 東京幻境日本當代藝術展” 台中軟體園區Dali Art藝術廣場B棟展覽館(台湾)
2019 “rooms EXPERIENCE 39″五反田TOC(東京)
“Contemporary Art Salon, Autumn 2019 /秋季當代藝術沙龍展”(台湾)
□ 受賞
2001 アジアデジタルアート大賞展 カテゴリーB 大賞受賞
2016 11th TAGBOAT AWARD 審査員特別賞塩入敏治賞受賞
2017 12th TAGBORT AWARD グランプリ受賞
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1983 born in Nagasaki,Japan
2003 graduated from Fukuoka Design School,Visual design Course
2009 dropout from Tokyo University of Art and Design,Fine Art Course,
live in Tokyo,Japan
□ SOLO EXHIBITIONS
2002 -pre TOKAY GECKO AWARD-
”innocent” GALERIE RECOLTE,Fukuoka
2007 ”Little Chaos” cafe NEUTRAL+,Nagasaki
2015 ”Is there a moment in eternity?Or an eternity in a moment?”PÚBLICO,Nagasaki
2018 “Diffused reflection” MDP Gallery,Tokyo
□ GROUP EXHIBITIONS
2004 cafe week 2004 “espace exhibition” cafe espace,Nagasaki
2005 ”DISCOVERY 2005” KEY gallery,Tokyo
2007 ”war whoop” acha, Tokyo
”Picture department big exhibition” Tokyo Zokei University,Tokyo
2008 ”LIFE WORK” Tokyo Zokei University,Tokyo
”Futari.”Yoshino pure honey shop and gallery,Tokyo
2014 ”journey!!!” PATER’S Shop and Gallery,Tokyo
“GOMOKU” cafe&gallery Patina,Tokyo
2016 11th TAGBOATAWARD ,Tokyo
TAGBORT ART FES 2016 Independent ,Tokyo
shonandai project “WILL” shonandai MY gallery,Tokyo
2017 12th TAGBOAT AWARD,Tokyo
“12th TAGBOAT AWARD EXHIBITION in TAIPEI”,Taipei Gu Ju,Taiwan
“Corporate collaboration Art Tokyo”,Tokyo
2018 “TAGBORT AWARD Taipei triumphal exhibition”Gallery Tagbort,Tokyo
“Break Zenya” exhibition Bunkamura gallery,Tokyo
“SICF19”,Tokyo
“Composition” Shonandai Gallery,Tokyo
“TOKYO ILLUSION -Contemporary Art in Japan-” Dali Art Plaza,Taichung,Taiwan
2019 “rooms EXPERIENCE 39″Gotanda TOC,Tokyo
“Contemporary Art Salon, Autumn 2019” Taipei,Tiwan
□ AWARD
2001 Asia Digital Art Award,Category B,Grand Prize
2016 11th TAGBOATAWARD Toshiharu Shioiri Prize / Jury’s Prize
2017 12th TAGBORT AWARD,Grand Prize