2020年9月25日(金) ~ 10月8日(木)
営業時間:11:00-20:00
*最終日は18時close、他、館の営業時間に準ずる
入場無料
会場:阪急MEN’s TOKYO タグボート
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 阪急MEN’S TOKYO 7F
銀座、阪急MEN’S TOKYO 7F、タグボートのギャラリースペースにて、弊社主催のアートフェス「Indepnedent Tokyo 2019」において、約150名の参加者の中から見事賞を獲得した現代アーティスト、月乃カエル(tagboat特別賞)・ひらのまり(審査員特別賞)の展覧会を開催いたします。
月乃カエル自身が「3Dアート」と称する作品は、オリジナルのデジタルイラストに金属などの異素材を組み合わせ、アクリル樹脂でコーティングし、その上からラメやラインストーンを加えて仕上げられています。バラバラな素材たちを重ねることで生み出されるその世界は、まるでおもちゃ箱のような楽しさと、どこかノスタルジックな雰囲気を感じさせます。また作品に持ち込まれる古代生物や動植物といったモチーフは、たくさんの命が生きる私たちの世界の多様性をも象徴しているといえます。
ひらのまりは、西洋から伝わったステンドグラスと日本発祥の食品サンプル技術を融合させた独自の表現方法が評価され、Independent Tokyo2019では多くの審査員の目を惹きつけました。アパレル時代の経験とセンスが活かされた作品は、日常的な食品をモチーフとしながらも、印象はあくまでスタイリッシュ。また、無色透明で重厚感のあるステンドグラスと、大衆的なイメージの強い食品サンプルとの掛け合わせがドラマティックな対比を生み出しています。日本発のkawaii文化の要素を持ちながら、そこから距離を置き、客観的に物事の本質を捉えようとする作家の視点がうかがえます。
本展覧会は3月の会期中に中止を余儀なくされ、この度満を持して再開催することとなりました。
透明な素材の可能性を極限まで追究した二人の作家による渾身の作品をどうぞご高覧ください。
【CONCEPT】
月乃カエル TSUKINO KAERU
■作品について
私は世界を「見えない階層」で構成されていると感じており、
そのことが透明樹脂を使って多階層作品を作る理由のひとつとなっています。
「見えない階層」とは、生き物の様々な意識や感情の揺らぎが、
自覚の有無に関係なく世界に音もなく降り積もってできているもので、
我々は、その不安定な見えない感情の大地の上に生きています。
痩せた感情に支配された土地では人々の魂は疲弊し、
豊潤な感情に満たされた土地からは希望の芽が生まれます。
もちろん、その層は肉眼では見ることができません。
「見える」とは光の情報が網膜から脳に伝達される結果であり、
別の仕組みで周囲を感知する生き物の脳には、
また違った景色が映し出されると想像します。
この人間の網膜で確認できない階層やその景色の存在を、
光を透過する透明樹脂と多階層で表現しています。
■yueruについて
『yueru』とは、個々で活動する二人の作家、yutaokudaと、月乃カエルによるアートユニットです。
繊細な線と滲みを駆使し主に花や生き物をモチーフにして描く yutaokuda の原画を、カラフルでポップな世界をシャドーボックスとネイルアートの技法で表現する月乃カエルが階層作品化します。
対極の世界を表現する二人の融合により、一方だけでは決して作れない世界を生み出す第三の人格、それが『yueru』です。
ひらのまり Mari Hirano
情報が溢れ、モノが余るこの時代、物事の本質はますます見えにくくなっています。それでも無いことを容易には受け入れることができない私たちは、情報過多やロス前提のシステムに目を塞いでいます。
私はステンドグラスをメディウムとして作品を制作しています。この技法は着色されたガラスを多用しますが、私は好んで無彩色のガラスを使います。無色透明のガラスは、ハンダで接合される事で存在を示しながら、周りのものを引き立てる力を持っています。私は、未来や公正を感じさせるこの無色のガラスを透して、その先にある本質を探しています。
月乃カエル「 Frog On The Rose」 23.6 x 16.7 cm
月乃カエル「 Frog On The Hydrangea」 23.6 x 16.7 cm
月乃カエル「 Invisible Peace」 28.4 x 28.4 cm
月乃カエル「 Invisible Danger」 28.4 x 28.4 cm
月乃カエル「 Invisible Banana」 28.4 x 28.4 cm
月乃カエル「 Invisible Skull」 28.4 x 28.4 cm
月乃カエル「 Pink Framingo with Green Flowers」 53.9 x 34.2 cm
月乃カエル「 Ducks On The Ripple」 73.6 x 50.9 cm
yueru「 pig」 34.2 x 34.2 cm
ひらのまり「 Pudding a la mode」 16 x 26.5 cm
ひらのまり「 Perfume」 11.5 x 6.5 cm
ひらのまり「Prosciutto and melon」 29.7 x 29.7 cm
ひらのまり「Milk」 29.7 x 29.7 cm
ひらのまり「Pudding a la mode」 29.7 x 29.7 cm
【PROFILE】
月乃カエル TSUKINO KAERU
1963年生まれ
1986年 IT企業に就職、システムエンジニアとして従事
2009年 趣味としてデジタルイラスト制作開始
2014年 独学で3Dアート制作を開始
2017年 個人活動の他、yutaokuda とのアートユニット yueru を結成
2019年 前職を退職し、専業作家として活動開始
-個展-
2014 3Dアート展(北品川 gallery201 、東京)
2016 3Dアート展(ガレリア原宿、東京)
2018 3Dアート展(ガレリア原宿、東京)
2020 3D POP ART(ガレリア表参道原宿、東京)
2020 3D POP ART(渋谷eplus LIVING ROOM CAFE AMD DINING、東京)
-主な展覧会-
2016 Independent2016(ヒューリックホール浅草橋、東京)
2016 テグアートフェア(大邱 Exco、大邱)
2017 国際芸術コンペティション『Art Olympia2017』
2019 アート成都(成都世紀城新国際会展中心、成都)
2019 Independent Tokyo 2019(ヒューリックホール浅草橋、東京)
2019 アート深圳(深圳コンベンション&エキシビションセンター、深圳)
2019 アート南京(南京国際エキシビションセンター、南京)
2019 unknown asia exchange OSAKA(グランフロント大阪、大阪)
2019 SUPRA SENSE(中国農業博物館、北京)
-受賞歴-
2016 Independent2016大邱特別賞
2017 Art Olympia2017入選
2019 Independent Tokyo 2019タグボート特別賞受賞
ひらのまり Mari Hirano
1987年和歌山県生まれ。
ステンドグラスを主なメディウムとして活動するアーティスト。アパレル会社員時代に布よりもガラスの質感、西洋から伝わってきたステンドグラスの文化・技法に魅了され、ガラスアートの制作をはじめる。2018年にアトリエを設立し、インスタグラムで作品発表を開始。2019年からは、アートイベントなどでの作品展示を本格的に始動。タグボートが主催するIndependent Tokyo 2019では、独自のアート作品が多くの審査員の目を惹きつけて複数部門での受賞を果たし、ギンザシックスでは個展を開催するなど、活躍の場を広げている。2020 年、Youtube にて自身のオウンドメディアとなる mari hirano channel を開設、新たなアプローチにも挑んでいる。
-主な展覧会-
2019 SICF20 (スパイラル 青山、東京)
2019 Independent Tokyo 2019 (ヒューリックホール浅草橋、東京)
2019 くどやまアートウィーク 2019(和歌山県九度山町)
2019 ART MATTERS 2019 、H.P.FRANCE BIJOUX (GINZA SIX、東京)
2019 Emerging Tokyo (White Box project space、 ニューヨーク)
2019 アート解放区 (TENOHA代官山、東京)
2020 「いんすぴ」これやん展(PARK HOTEL TOKYO、東京)
2020 IAG AWARDS 2020(東京芸術劇場、東京)
2020 官山JAZZ喫茶フェア(代官山 蔦屋書店、東京)
2020 NESPRESSO × CREATORS コラボレーション企画参加(NESPRESSO)
-受賞歴-
2019 Independent Tokyo 2019入賞、小林貴賞、野口和男賞、徳光健治賞